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アトランティック造船所、MSCから大型クルーズ船2隻を追加受注

出版物名
Euro maritime Info at a glance
号数
4957
作成日/開催日
2023-12-13

仏国営アトランティック造船所(サンナゼール)はこのほど、スイスの海運大手MSCから、LNG燃料で稼働できる大型クルーズ船2隻を受注した。全長333メートルの「ワールドクラス」クルーズ船2隻を追加で受注した。

 

MSCはワールドクラス2隻を既に発注しており、初号船の「MSCワールド・ヨーロッパ」は2022年10月に引き渡されて就役中。2隻目の「MSCワールド・アメリカ」は2025年春に引き渡される予定となっている。追加発注の2隻は、2026年と2027年に引き渡される予定。

クルーズ船は環境破壊で批判の的となっているが、MSCは、ワールドクラスが2隻目までで、国際海事機関(IMO)のエネルギー効率関連条約(EEDI)の要件を上回るパフォーマンスを達成している点を強調。新規発注分ではさらに進めて、廃熱回収・有効利用の推進と、バイオ・メタンやグリーン・メタノール等代替燃料を使用できるエンジンの採用、メタンスリップの軽減などを通じて環境配慮を徹底する。新造船は、基準年の2008年比でGHG排出量を2分の1に削減する。MSCはその一方で陸上給電への切り替えを進めて、2050年までにGHG排出量のネットゼロ達成を目指す。

アトランティック造船所は従業員数3500人、2022年の年商は19億ユーロ。今回の契約で2026年以降まで受注残を確保しており、ワールドクラスの追加1隻のオプションも取り付けている。

 

出典:

Les Echos, “MSC commande deux grands paquebots aux Chantiers de l’Atlantique”.

https://www.lesechos.fr/pme-regions/pays-de-la-loire/msc-commande-deux-grands-paquebots-aux-chantiers-de-latlantique-2028529

Offshore Energy biz, “MSC Cruises orders two new LNG-powered World Class ships at Chantiers de l’Atlantique”.

MSC Cruises orders two new LNG-powered World Class ships at Chantiers de l’Atlantique